Japanese
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特集 MRIのT2・FLAIR画像での白質高信号の意味を読み解く
中高年の白質T2高信号を呈する神経疾患
Neurological Disorders Exhibiting T2-hyperintense White Matter Lesions in the Middle-aged and Elderly: From radiological aspect
平井 俊範
1
,
東 美菜子
1
,
門田 善仁
1
Toshinori HIRAI
1
,
Minako AZUMA
1
,
Yoshihito KADOTA
1
1宮崎大学医学部病態解析医学講座放射線医学分野
1Department of Radiology, Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Miyazaki, Japan
キーワード:
White matter lesion
,
T2-hyperintense lesion
,
FLAIR
Keyword:
White matter lesion
,
T2-hyperintense lesion
,
FLAIR
pp.619-625
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205417
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はじめに
MRIのT2強調像やFLAIR像での大脳白質高信号は神経・精神疾患において認めることが多いが,中高年の健常者においてもしばしばみられる。その白質高信号の放射線学的鑑別においては,まず,日常よく遭遇する陳旧性ラクナ梗塞,拡大した血管周囲腔をMRIで区別する必要がある。中高年の健常者にみられる白質T2高信号病変は以前は病的意義が少ない加齢性変化などとされていたが,現在は脳機能に影響する異常所見と考えられている。また,健常者にみられる大脳白質病変に類似するMRI所見を呈する神経・精神疾患としてはさまざまなもの(脱髄性疾患,遺伝性疾患,感染性疾患,自己免疫性疾患,腫瘍性疾患,中毒性疾患)がある。本稿では放射線科的にみた白質病変のアプローチ,および白質病変を呈する代表的な神経・精神疾患について簡潔に解説する。
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