Japanese
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創刊30周年記念特集 精神医学—最近の進歩 第2部
精神医学と心身医学
Psychiatry and Psychosomatic Medicine
片山 義郎
1
Yoshiroh Katayama
1
1井之頭病院
1Inokashira Hospital
pp.411-414
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204499
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I.はじめに
ある特定の身体疾患をもった患者に対して精神分析的アプローチを行ったことで産声をあげた近代の心身医学(psychosomatic medicine)は,すでに半世紀余の歴史を背負ったことになる。
それは,周知のように,シャルコー(J. M. のCharcot,1825-1893)のもとで神経病学を学んだフロイト(S. Freud,1856-1939)の研究に端を発したものであり,ヒステリーの臨床研究にもとづくものであった。つまり,心理・情動的葛藤が失立-失歩(astasia-abasia)のような身体症状に置き換わる転換(conversion)機制の解明に示唆を受けたのであった。
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