Japanese
English
短報
口腔内・咽頭領域に異常感覚をきたしたうつ病の3症例
Three Cases of Depression with Abnormal Sensation in the Oral Cavity and the Pharyngeal Region
森岡 英五
1
,
大林 公一
1
,
井上 俊照
1
,
早原 敏之
1
,
細川 清
1
Eigo Morioka
1
,
Koichi Obayashi
1
,
Toshiteru Inoue
1
,
Toshiyuki Hayabara
1
,
Kiyoshi Hosokawa
1
1香川医科大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Kagawa Medical School
pp.1103-1105
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204407
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I.はじめに
うつ病は,その経過中,各種の身体症状を呈することが知られている。その中では,肩こり,頭重,めまい,口渇などの自律神経症状を訴えるものが多い。一方歯科治療後,咬合不全や,口腔内の異常感覚,痛みなどを強く訴えたり,扁桃腺の摘出後,咽頭部の異和感を強く訴えたり,一見cenesthopathy的な訴えにより,各科で対応に苦慮したり,主治医との間にトラブルをおこし,精神科を紹介されたり,あるいは,自ら精神科を訪れる人達がいる。その中には,抗うつ剤によく反応し,その経過からもうつ病であることが判明することがある。今回われわれも,このような口腔内の異常感覚を主症状とするうつ病を3例経験したので,若干の考察を加え報告する。
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