Japanese
English
短報
精神神経症状を呈したNon-Hodgkin's Lymphomaの1例
A Case of Non-Hodgkin's Lymphoma with Psychiatric and Neurologic Symptoms
千葉 茂
1
,
中條 拓
1
,
田中 康雄
1
,
高橋 三郎
1
,
高橋 康二
2
,
西野 茂夫
2
,
菊池 雄三
2
Shigeru Chiba
1
,
Taku Nakajo
1
,
Yasuo Tanaka
1
,
Saburo Takahashi
1
,
Koji Takahashi
2
,
Shigeo Nishino
2
,
Yuzo Kikuchi
2
1旭川医科大学医学部精神医学講座
2旭川医科大学医学部放射線医学講座
1Department of Psychiatry and Neurology, Asahikawa Medical College
2Department of Radiology, Asahikawa Medical College
pp.1443-1445
発行日 1985年12月15日
Published Date 1985/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204058
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
近年,非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin's lymphoma,以下NHLと略す)に対する治療成績が向上してきたが,一方では従来まれな合併症と考えられていたNHLの中枢神経系病変が増加しつつあることが指摘されている7〜9)。本症の中枢神経系病変は,臨床病期(現在NHLに用いられているAnn Arborの臨床病期分類によるもの)が進行した時期に多く3),腫瘍細胞の骨髄浸潤陽性と,腫瘍細胞が末梢血中に出現する白血化現象を示す症例において高率に認められるとされてきた5,7,10,11)。
最近われわれは,NHLが完全寛解期にあったにもかかわらず,幻視を伴う意識障害と髄液中に多数の腫瘍細胞を認め,NHLの髄膜浸潤と確診された症例を経験したので報告する。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.