Japanese
English
短報
Clenched fist syndromeを伴ったてんかん性精神障害の1例
A Case of Epileptic Psychosis with the Clenched Fist Syndrome
小川 亮
1
,
田中 勝也
1
,
秋山 一郎
1
,
笠原 洋勇
1
,
森 温理
1
,
常岡 みちる
2
,
長野 哲
2
,
遠藤 洋一
2
Ryo Ogawa
1
,
Katsuya Tanaka
1
,
Ichiro Akiyama
1
,
Hiroo Kasahara
1
,
AtSuyoshi Mori
1
,
Michiru Tsuneoka
2
,
Tetsu Nagano
2
,
Youichi Endo
2
1東京慈恵会医科大学精神神経科教室
2東京慈恵会医科大学形成外科教室
1Department of Neuropsychiatry, Jikei University School of Medicine
2Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Jikei University School of Medicine
pp.353-355
発行日 1985年3月15日
Published Date 1985/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203915
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I.はじめに
精神障害において,心身症やヒステリー転換型のように特有な身体症状を伴うことはしばしばみられる。手指領域においては,書痙,振戦として症状化することがあることもよく知られている。
一方,Simmonsら2)(1980)により初めて報告されたClenched fist syndrome(にぎりこぶし症候群)は,精神的転換現象の1症状として両側または片側の手指を堅く握りしめた状態を示すものであるが,非常に稀な身体症状とされている。
今回われわれは,分裂病様の幻覚,妄想を伴ったてんかん性精神障害に,にぎりこぶし症候群を伴った症例を経験したので報告する。
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