Japanese
English
研究と報告
行動異常のみられた48, XXYYの1症例
A Casc of The 48, XXYY Male with Abnormal Behaviour
年澄 徹
1
,
玉井 顕
1
,
竹内 義孝
1
,
鳥居 方策
1
,
北谷 真潮
2
,
高橋 弘昭
2
,
富岡 秀文
3
,
中川 允宏
3
Toru Toshizumi
1
,
Akira Tamai
1
,
Yoshitaka Takeuchi
1
,
Hosaku Torii
1
,
Mashio Kitatani
2
,
Hiroaki Takahashi
2
,
Hidefumi Tomioka
3
,
Nobuhiro Nakagawa
3
1金沢医科大学神経精神医学教室
2金沢医科大学小児科学教室
3桜ヶ丘神経サナトリウム
1Department of Neuropsychiatry, Kanazawa Medical University
2Department of Pediatrics, Kanazawa Medical University
3Sakuragaoka Shinkei Sanatorium
キーワード:
The 48
,
XXYY male
,
Behavioural problem
,
Fetishism
,
Dermatoglyphics
Keyword:
The 48
,
XXYY male
,
Behavioural problem
,
Fetishism
,
Dermatoglyphics
pp.1321-1327
発行日 1983年12月15日
Published Date 1983/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203688
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録 48, XXYYの染色体構成をもつ症例は,1960年MuldalとOckeyによるdoublemaleとしての報告が最初であるが,稀な疾患であることから報告例はまだ少ない。
本疾患の臨床的特徴が,47, XXY Klinefelter症候群に類似していることから本疾患をその亜型と考えている研究者達も多い。しかし,近年一つの独立疾患としてとらえようという傾向にあり,高身長特にその上/下節比,知能指数の低さ,皮膚紋理所見などからそれを区別しうるとの見解もある。今回我々は,知能障害,反社会的行動,フェティシズムなどを呈し,その染色体分析の結果,48, XXYYであることが判明した1例を経験したので,本疾患に特異的な所見があるのかどうかを中心として種々の検討を行った。
結果:我々の症例に関しては,その臨床的特徴,皮膚紋理所見,上/下節比などからは,47, XXY Klinefelter症候群と区別しえなかった。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.