Japanese
English
研究と報告
うつ病の日内変動とその問題点
Diurnal Variation in Depression and its Problems
北西 憲二
1
Kenji Kitanishi
1
1東京慈恵会医科大学精神神経科教室
1Department of Neurology and Psychiatry, Jikei University School of Medicine
pp.1049-1058
発行日 1979年10月15日
Published Date 1979/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202996
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I.はじめに
日内変動,特に朝抑うつが最も強く,夕方に改善を示すという変動はうつ病者に多くみられ,内因性うつ病の重要な診断基準の一つにさえなっている。しかし,この現象の臨床的・生物学的意味はまだ十分に明らかにされているとはいえない。
この研究は,日本,スイスのうつ病患者群それぞれ40名計80名を対象にして,臨床症状とともに自律神経機能の変動を検討し,日内変動の特徴を明らかにしようと試みた。その要旨についてはすでに別のところで述べた10)。ここではその結果を踏まえながら,新たに日内変動の意味,関連要因などを検討し,その問題点について論ずることにする。
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