資料
横浜市における医療扶助精神病入院患者について
横井 晋
1,2
1横浜市民生局保護課
2横浜市立大学神経科
pp.659-665
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200601
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Ⅰ.はしがき
昭和37年3月以降同年11月までに,横浜市民生局保護課に提出された(医療扶助)精神病入院要否意見書による患者数は674に達し,ここで嘱託医によつて登録された患者の統計は,生活保護をうけている貧困階層に精神病の罹患入院率が高いのではないかとの疑念をいだかせた。さらにまた医療扶助入院患者のなかに行路病者が多いこと,医療を受けて軽快退院した患者がどのように社会に受入れられてゆくかということなどは精神医学,精神衛生行政に関心をもつものにとつては重大な意義をもつものであろう。そこで昭和37年10月〜11月横浜市内の各民生安定所および精神病院の御協力によつて調査を実施し,その結果を集計したものがこの報告である。短期間の少数の集計であるので,この報告がその実態を確実にとらえているとは断定できないが,上に記した諸問題に少しでも寄与することができれば幸である。
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