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短報
Olanzapine投与にて遅発性アカシジアとるいそうが著明に改善した統合失調症の1例
Marked Improvement of Tardive Akathisia and Emaciation with Olanzapine in a Schizophrenic Patient
山本 健治
1
,
原田 研一
1
,
吉川 憲人
1
,
鎌田 隼輔
1
Kenji YAMAMOTO
1
,
Kenichi HARADA
1
,
Norihito YOSHIKAWA
1
,
Shunsuke KAMADA
1
1名寄市立総合病院神経精神科
1Department of Neuropsychiatry, Nayoro City Hospital
キーワード:
Tardive akathisia
,
Olanzapine
,
Emaciation
Keyword:
Tardive akathisia
,
Olanzapine
,
Emaciation
pp.543-546
発行日 2003年5月15日
Published Date 2003/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100661
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はじめに
遅発性アカシジア(Tardive akathisia;以下TA)は抗精神病薬の長期投与に続発する錐体外路系の不随意運動症候群であり,多くは非可逆的かつ治療抵抗性である。急性アカシジアと同様に,過剰歩行,着座・静止不能といった運動亢進症状,ムズムズ,ジリジリ,蟻走感などの感覚症状,活動欲求などの精神症状を呈する1)。
今回我々は,悪性腫瘍を疑われるほどのるいそうを呈したが器質的な異常は認めず,結果的にTAに伴う過活動が原因であった統合失調症の1例を経験した。本症例はolanzapine投与後比較的速やかに,TA,およびるいそうの改善を認めたので若干の考察を加え報告する。
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