Japanese
English
研究と報告
転換性障害の1症例とそのSPECT所見
A Clinical Case of Conversion Disorder and the Findings of SPECT
河野 次郎
1
,
植田 勇人
1
,
長町 茂樹
2
Jiro KAWANO
1
,
Yuto UEDA
1
,
Shigeki NAGAMACHI
2
1宮崎大学医学部精神医学講座
2宮崎大学医学部放射線医学講座
1Department of Psychiatry, Miyazaki Medical College, University of Miyazaki
2Department of Radiology
キーワード:
Dissociative
,
Conversion
,
SPECT
,
Cerebral blood flow
Keyword:
Dissociative
,
Conversion
,
SPECT
,
Cerebral blood flow
pp.513-517
発行日 2004年5月15日
Published Date 2004/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100488
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抄録
転換性障害の生物学的背景をSPECT(single photon emission computed tomography)を用いて評価する試みがあるが,その報告例数は少ない。今回,我々は転換性障害患者の1症例について,治療前後にSPECTを施行し,その結果について文献的考察を試みたので報告する。
症例は25歳男性。転換症状はけいれん様発作である。発作多発時期には両側頭頂葉を中心に広範な血流低下を認めたが,発作寛解時期には脳血流低下所見はわずかな範囲に限局していた。これらの所見の差異は本症例における転換症状発現の生物学的背景を示唆していると考えられ,文献的にも支持される結果であった。
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