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はじめに
2004(平成16)年度より臨床研修が必修化され,精神科は1年遅れでスタートした。当院は2005(平成17)年度,7つの管理型病院(2大学,1県立,2国立病院機構,2民間)から44名の研修医師を受け入れた。そのために,受け入れ当初にはすでに14名の医師が指導医講習を受講し,準備を整えていた。
独立行政法人国立病院機構に属する一病院として,臨床,研究,教育・研修,情報発信の機能が今まで以上に重要視されている。たとえば国立病院機構の臨床評価指標測定マニュアル〔2006(平成18)年4月改訂〕を見れば,精神科単科の病院であるかを問わず各病院共通指標に49の項目が挙げられている。これらの項目は,診療業務に関する評価(クリニカルパスの実施症例など),臨床業務に関する評価(治験実施症例数など),教育研修業務に関する評価(研修医,レジデント数など),その他特記事項に関する評価などからなっている。そして臨床研修医受入実人数の項では,測定目的として「医療従事者の養成に係る評価」とあり,目標値の設定には「中期目標の期間中に国立病院機構として受け入れる臨床研修医数について,20%以上の増加を目指す」としている。また,経済的には,国からの運営費補助金が徐々に減額される中,1人当たり月10万円が研修医に係る費用として交付されている。また,修練医とも呼ばれる臨床研修終了後の医師に対する説明会も,2005(平成17)年度には国立病院機構独自に開催した。このように,新人医師の教育,ひいては若手医師の安定確保と供給は国立病院機構としても重要課題としてある。このようなものとしてある臨床研修に対し,肥前精神医療センターで2005(平成17)年度の臨床研修をどのように実施したか,さらにその研修を研修医がどのように評価したかを述べる。
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