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Current Opinion
気管支喘息に対するロイコトリエン拮抗薬
Leukotriene Receptor Antagonists in Bronchial Asthma
平田 一人
1
Kazuto Hirata
1
1大阪市立大学大学院呼吸器病態制御内科学
1Devision of Respiratory Medicine Graduate School of Medicine Osaka City University
pp.1213-1219
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902396
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気管支喘息に対するロイコトリエン拮抗薬をめぐる最近1年間の話題
近年,気管支喘息の病態は,気流制限(気道閉塞),気道過敏性,慢性の気道炎症,気道リモデリングにより特徴づけられ,これらのすべての病態をコントロールするための治療が必要と考えられている.一方,ロイコトリエン(leukotriene:LT)拮抗薬の臨床的有用性が評価され,LTC4,D4,E4(CysLTs)に対するCysLT1,およびCysLT2受容体のいずれもクローニングされ,気管支平滑筋にはCysLT1受容体が多く存在し,気道収縮機構にCysLT1受容体が関与することが明らかにされている.現在臨床応用されている3種類のLT拮抗薬(プランルカスト,ザフィルルカスト,モンテルカスト)はCysLT1受容体に対する拮抗薬であり1),CysLT2受容体に対してはほとんどか全く拮抗しない.
現在までLT拮抗薬の作用としてβ2刺激薬と追加効果が認められる早期の気管支拡張効果2),気道過敏性の改善,抗炎症効果が明らかとなり,さらにin vitroの成績では気道リモデリングの予防効果の可能性3)も示されつつある.
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