Japanese
English
特集 プロスタサイクリン
脳
Roles of prostacyclin in the brain
浅野 孝雄
1
,
高倉 公朋
1
Takao Asano
1
,
Kimitomo Takakura
1
1東京大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.851-858
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204702
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プロスタグランディン(PG)をめぐる最近の研究の進展は極めて急速である。classical PGSに加えて,PGI2およびthromboxane A2(TxA2)の拮抗関係が循環系に及ぼす作用が明らかにされて以来,脳血管障害においてもアラキドン酸カスケードの重要性が認識されるようになった。PGI2は強力な抗血小板作用に加えて,様々な脳血管平滑筋収縮物質に対する拮抗作用を有するので,閉塞性脳血管障害に対する予防,治療薬として,特にその可能性が注目されているものである。しかし,PGI2の脳内での生成とその作用,さらに各種の脳病態における役割には未知の点が多く残されている。
本稿では次の諸点について得られた知見を整理し,さらにPGI2およびその類似薬の臨床応用における問題点について考察する。
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