Japanese
English
方法と装置
気体熱伝導率法によるガス分折装置とその臨床応用
Gas Analysis based on Thermal Conductivity and Its Clinical Application
古城 雄二
1
,
渡辺 裕
1
,
萩原 隆
1
,
石原 啓男
1
Yuji Kojo
1
,
Hiroshi Watanabe
1
,
Takashi Hagiwara
1
,
Michio Ishihara
1
1国立療養所清瀬病院
1National Sanatorium, Kiyose Hospital
pp.623-631
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200791
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麻酔・抗生物質等の発達や病態生理学的知見の解明など,医学水準の全般的な向上にともなつて,特に胸部臓器に対する手術適応は近年著しく拡大されるに至つた。またこれにともなつて,肺機能検査の意義も重要なものとなり,臨床的にも次第に身近なものとなつて来た。しかし,精密な呼吸機能検査においては,呼吸ガス及び血液ガスの組成を測定することがどうしても必要であり,このために従来主として利用された化学的方法は,熟練とかなりの時間を必要とするもので,この点が通例且つ一般的検査として広く施行される上に大きな障害となつてきたことは否定し得ない。
物理的方法は,特異的方法と非特異的方法とに大別することができる。前者に属するものとしては,窒素計(Nitrogenmeter)・質量スペクトル法(Mass Spectrometer)・Pauling-meter・赤外部吸収法などがあり,後者に属するものとしては熱伝導率法(Katharometer)・屈折率法(In—terferometer)などが挙げられる。これらは化学的方法にくらべて,速やかに,また連続的に正確な分析できる点が長所であり,一般に測定操作は簡便である。短所としては,装置が高価なものが多く,しばしば甚だ大がかりなものとなることがあげられる。
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