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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
大腸
診断
画像強調拡大内視鏡(NBI,BLI)(腫瘍)
Diagnosis of Colorectal Tumors Using Image-enhanced Magnifying Endoscopy(NBI, BLI)
田中 秀典
1
,
田中 信治
1
1広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学
pp.726-727
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202431
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NBI(narrow band imaging)やBLI(blue laser imaging)を用いた画像強調拡大内視鏡観察では,vessel patternあるいはsurface patternを評価することで大腸腫瘍の質的診断が可能である.
vessel patternに関しては,正常粘膜や過形成性病変では微小血管は細く疎なため視認困難であるが,大腸腫瘍では血管新生の亢進,血管径の増大,血管密度の増加により茶褐色に観察され,さらに間質反応がその形状を修飾する.通常,腺腫ではvessel patternは整な網目状に観察されるが,癌では癌細胞の浸潤増殖,炎症細胞浸潤や間質反応に伴い生じる血管径の不均一性や血管走行の不整,分布の乱れが観察され,深部浸潤癌では無血管野,血管の断片化が観察される.
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