Japanese
English
今月の主題 消化管結核の診断と治療─最近の進歩
序説
腸結核診断の現状と問題点
Introduction
八尾 恒良
1
Tsuneyoshi Yao
1
1佐田病院
キーワード:
腸結核
,
内視鏡診断
,
免疫抑制剤
,
萎縮瘢痕帯
Keyword:
腸結核
,
内視鏡診断
,
免疫抑制剤
,
萎縮瘢痕帯
pp.137-144
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200827
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨●1.最近13年間の腸結核の症例報告102例の解析と考察.①免疫抑制剤使用中の腸結核発症は13例(12.7%:うち,緊急手術4例,術後死亡1例)であった.②いわゆる原発性腸結核は37%,以前の報告例より低下していた.③便中結核菌の検索:喀痰培養陰性の場合に有用.④報告例の過半数が手術例,うち,穿孔,腸閉塞が65%.2.画像診断78例の解析.①全大腸内視鏡検査:腸管の変形,短縮,萎縮瘢痕帯の診断能はX線検査に劣る.内視鏡診断には,伸展・遠見の観察・描出・提示が必要.②小腸検査:手術原因の90%は小腸病変.治療前,あるいは後の小腸X線検査施行が必要である.③萎縮瘢痕帯の診断に拡大内視鏡の応用が期待される.また,その成立機序の解明と再検討が必要であろう.3.生検診断:向上していた.近接観察が診断能向上をもたらしたと推測した.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.