技術解説
胃レントゲン撮影条件の決め方
中島 義麿
pp.1759-1760
発行日 1968年12月25日
Published Date 1968/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110618
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Ⅰ.腹厚の計り方
撮影する部位に適したX線量をあてなければ良い写真はできない.至適X線量は被写体の腹厚により違いがあるので,腹厚による撮影条件を出さなければ良い写真ができない.透視中に被写体の厚さが変動しても撮影条件を変えなければならない.条件を決めるための腹部の厚さの計り方は,立位で臍の上下とその中心部とを計るが,被写体には細い人,普通の人,太い人など三様で,細い人は臍の中心と上下で2cmから3cm位の違いがある.太っている人は,一番突き出している所と臍の中心部でかなり違いがある.普通の人は,中心部と上下とであまり違いはない.差のありすぎる人では仰臥位及び腹臥位でもう一度計りなおす必要がある.つまりできた写真は同一被写体でも,立位像と仰臥位二重造影像とではかなり違いができるので,撮影条件は撮影する時の体位にあわせてさらに計り変えなければならない.
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