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第17回村上記念「胃と腸」賞は八尾恒良氏に
pp.1068
発行日 1992年9月25日
Published Date 1992/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109980
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本誌の年間最優秀論文に与えられる村上記念「胃と腸」賞の贈呈式が,去る7月15日,文京区小石川のエーザイ本社ホールで開かれた早期胃癌研究会例会の症例検討の合間を縫って行われた.司会の神津照雄氏(千葉大学第2外科)から,17回目を迎える同賞の今回の受賞者八尾恒良氏(福岡大学筑紫病院内科・消化器科)とその受賞論文「X線・内視鏡所見からみたCrohn病の術後経過」(胃と腸 26:627-642)が紹介され,「胃と腸」編集委員会代表の白壁彦夫氏から賞状と賞牌が,医学書院社長金原優より賞金が,会場を埋めた諸先生の大きな拍手のなか,八尾恒良氏に贈られた.
続いて祝辞と選考経過の説明に立った西俣寛人氏(鹿児島大学第2内科)は同論文について,「外科的手術の行われたCrohn病の多数例に術中内視鏡を行い,残存腸管の病変を確認して術後の再発形式を検討し,日常臨床で問題になるCrohn病における腸管の切除範囲の決定に具体的な数値を挙げて結論を示した点,また,Crohn病の発生・進展形式を推測するうえで極めて有用なデータを呈示された点で,今後Crohn病を研究する者にとって必ず参考にしなければならない論文となるだろう」と述べ,「こうした研究が.更に発展して,Crohn病の治療方針が確立することを希望する」と祝辞を結んだ.
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