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今月の主題 早期胃癌肉眼分類起草10年
早期胃癌肉眼分類 起草の頃の思い出
Reminiscences of the Days when Macroscopic Classification of Early Gastric Cancer was First Drafted
崎田 隆夫
1
,
白壁 彦夫
2
T. Sakita
1
,
H. Shirakabe
2
1国立がんセンター
2順天堂大学
pp.438-440
発行日 1972年4月25日
Published Date 1972/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109084
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確か昭和37年の春であったと記憶するが,当時停年を1年後に控えて,恩師田坂先生が内視鏡学会長を(内科学会会頭と共に)ひきうけられた.内科学会頭もそうであったろうが御自身でつくられそして育てられた内視鏡学会長を停年に際しひきうけられた先生の御心中は感慨も一入深いものであられたであろうし,先生の門下生もまた同じ気持にあった.ここに,会長特別講演としての早期胃癌全国集計の計劃が無理なく,自然にうまれ,まとまったわけである.すなわち,胃癌の早期診断を第1の目標とし,発展をつづけてきた日本内視鏡学会に,その意味で一つのめどをこの際つけておきたいという田坂先生の御心中でもあったろうし,また後から考えてみると,まさに時期を得ていたともいえるようである.
この企ては幸いにして村上先生の御同意を得,先生の御企劃のもとに,常岡,白壁,芦沢,城所ほかこの道の第一線の方々の御協力を得て,成功の道を歩み,その後更に発展を重ねて現在の輝かしい成果に至ったことは衆知のとおりであり,御同慶に耐えない次第であるが,ふりかえってみると,またけわしいいばらの道を幾度びも歩いたような気持もする.少しく,それらにつきふりかえってみることにしたい.
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