Japanese
English
今月の主題 胃・十二指腸 併存潰瘍
主題症例
⑥胃と十二指腸に併存潰瘍の経過観察が明らかな症例
Reports of the follow-up cases of coexistent lesions of gastric and duodenal ulcer
中沢 三郎
1
,
内藤 靖夫
1
,
今井 健二
1
,
塚本 純久
1
S. Nakazawa
1
1名古屋大学医学部第2内科
pp.1374-1377
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107531
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十二指腸潰傷の経過中に胃潰瘍を発症した1例
消化性潰瘍と総称される胃潰瘍(以下GU)と十二指腸潰瘍(以下DU)の成因上の本質的な差の有無には種種の学説がある.大井の二重規制学説1)ではGU,DUともに局所性要因は同一視できるとしているが,まだ定説はない,われわれは,GU,DU併存例のうら一方が先行し,その後に他方が発症した症例を詳細1に検討すれば,成因の差異に関する知見が得られると考え,併存例を検討した.まず典型的と考えられる1例を呈示する.
患 者:27歳 男
既往歴:4年前にGUの疑いといわれた
家族歴:特記することはない
主 訴:空腹時心窩部痛
現病歴:1974年8月より空腹時心窩部痛・嘔気・嘔吐があり,次第に増悪してきたため,10月に本院受診となる.
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