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海外文献紹介「微小胆石症」
種広 健治
1
1愛知県がんセンター第1内科
pp.208
発行日 1984年2月25日
Published Date 1984/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106959
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Microlithiasis of the gallbladder: D Houssin, D Castaing, et al (Surgery, Gynecology & Obstetrics 157: 20-24, 1983)
微小胆石症とは一般に径3mm以下の結石が胆囊内に存在することと定義される.小さいために発見が難しくX線,超音波で結石を確認できない場合は診断上問題となり,また,結石が移動して急性膵炎を惹起する懸念があり治療上も重要な問題となる.著者らは微小胆石症の頻度,臨床経過を径3mm以上の胆石症と比較して対策を検討した.対象は手術または剖検で結石の個数と性状を確認できた731例であった.サイズの揃ったのは503例で,微小胆石症68例,径3mm以上の胆石症435例(3~10mm131例,10~20mm151例,20mm以上153例)であった.サイズの不揃いなのは228例で,1つでも径3mm以下の胆石が混在する場合を微小胆石症とすると,その数は102例で,全体に占める微小胆石症の頻度は約23%(171/731例)であった.
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