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書評「キーワードを読む 消化器」
小林 健一
1
1金沢大学医学部第1内科
pp.1358
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105202
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分子生物学の目覚ましい進歩は,基礎と臨床との垣根を取り払いつつある.相並行してCTに始まる各種の画像機器が次々と登場し,性能が格段に向上した結果,医療の現場は大きく塗り替えられた.当然の帰結として,昨日耳にしなかった医学用語が,今日はキーワードとして確かな位置を占めている.また既に教科書に記載されている疾患,病態,診断,治療の概念や内容も急速に変遷しつつある.この傾向は医学のあらゆる分野においてみられるが,特に消化器病学において顕著である.
このような時期に「キーワードを読む 消化器」なる魅力的な書名が冠せられた本書の刊行はまさにタイムリーと言えよう.外科,内科の息の合った両編者が該博な知識を駆使して157個のキーワードを取り上げ,93名のこの分野のエキスパートの協力を得て,本書が上梓された.
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