特集 図説 形態用語の使い方・使われ方
第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語
b.X線・内視鏡所見用語
畳目模様(“Tatamime”sign)
神津 照雄
1
1国保成東病院
pp.369
発行日 1996年2月26日
Published Date 1996/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104041
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本来この用語が使われるようになったのは,食道粘膜癌の深達度診断の細かい読影からである.ただ内視鏡観察時にみられる場合(Fig. 1)と切除標本の引き伸し固定が悪い場合にみられるひだ(Fig. 2,3)と混同されている.本来は前者の場合を言う.両者ともFig. 4のような畳目の近接模様に似ているところからニックネーム的に使われている.
内視鏡観察時にはヨード染色前にも出現することがあるが,ヨード染色後に出現することが多い.その際,意識的に出現を狙ってもなかなか出ないが,吸引を行いながらじっと待つとよい.そして出現しているときにタイミングよく病巣を撮影する.
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