早期胃癌研究会
第47回「胃と腸」大会から
工藤 進英
1
,
井上 晴洋
1
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
pp.1975-1978
発行日 2008年12月25日
Published Date 2008/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101543
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第47回「胃と腸」大会は5月23日(金)に新横浜プリンスホテルにて開催された.司会は工藤進英(昭和大学横浜市北部病院消化器センター)と井上晴洋(昭和大学横浜市北部病院消化器センター)が担当した.
〔第1例〕 60歳代,男性.早期大腸癌(症例提供 : 東京都多摩がん検診センター消化器科 大野康寛).
大腸ポリープ切除後のフォローアップのため下部消化管内視鏡検査を施行し,上行結腸に15mm大の粘液の多い隆起性病変を指摘した(Fig. 1a).インジゴカルミン撒布拡大観察にてII型pitを認め,large hyperplastic polypと考えられ経過観察となっていた.約8か月後,同病変は中央部に大きな陥凹が出現していた.山野(秋田赤十字病院消化器病センター)と佐野(薫風会佐野病院消化器センター)が内視鏡の読影にあたり,陥凹周囲はserrationを伴うII型pit,陥凹内部はVI高度不整~VN型pit patternを認め,serrated adenomaが癌化したSM massive癌との読みであった.注腸造影でも平田(藤田保健衛生大学消化管内科)が,陥凹ははっきりしないものの厚みのある上皮性腫瘍で,弧状変形を認めSM massive癌と読影した.
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