演習 腹部救急の画像診断・3
下腹部痛・嘔気で入院した81歳女性
井原 信麿
1
,
八代 直文
1
,
葛西 猛
2
,
山田 成寿
3
1亀田総合病院放射線科
2亀田総合病院救命救急科
3亀田総合病院外科
pp.1588-1593
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908877
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Case
症例:81歳,女性.
主訴:下腹部痛.
現病歴:20年前および6ヵ月前に子宮脱で開腹手術の既往がある.2日前より下腹部痛・嘔気が出現し,近医に入院した.イレウスの診断で治療されたが症状が増悪,また腹部エコーで腹水が認められたため当院に転院となった.
身体所見:意識JCS II-10,体温38.7℃,血圧85/60mmHg,脈拍103/min.腹部には筋性防御とBlumberg兆候があり,右下腹部に限局した腫瘤と著明な圧痛を認めた.
検査所見:白血球数11,900/μl↑,尿素窒素33mg/dl↑,クレアチニン1.5mg/dl↑,CRP 13-95mg/dl↑.
画像所見:受診当日の造影CT後の腹部単純X線写真(臥位正面像,図1a),および造影腹部・骨盤CT(図1b,c)を示す.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.