今月の主題 内科医に必要な血管疾患診療の知識
血管疾患の基礎知識
動脈と大動脈の解剖と病理
高橋 啓
1
,
大原関 利章
1
,
直江 史郎
1
1東邦大学医学部附属大橋病院病理学講座
pp.1450-1452
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908840
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ポイント
動脈は,大動脈に代表される弾性型動脈と,冠状動脈や脳動脈などの筋型動脈とに分類される.
動脈は内膜,中膜,外膜の3層構造を有し,それぞれの間には内弾性板,外弾性板が存在する.
弾性型動脈の中膜には弾性線維が何十層も配列し,その間に平滑筋細胞が介在する.
筋型動脈は明瞭な内弾性板と平滑筋細胞の密な配列からなる中膜とが特徴的である.
動脈を炎症の場とする諸疾患を考えるとき,いずれのサイズの血管が侵襲されているか,組織像は壊死性炎か肉芽腫性炎かを念頭に置く必要がある.
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