今月の主題 糖尿病と合併症へのアプローチ
糖尿病合併症の発症・進展を予防するための治療の進め方—合併症の発症・進展予防に向けた経口血糖降下薬の使い方
速効性インスリン分泌促進薬
吉元 勝彦
1
,
石田 均
1
1杏林大学医学部第3内科
pp.1930-1933
発行日 2000年12月10日
Published Date 2000/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907852
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●新たなインスリン分泌促進薬として開発されたレパグリニド,ナテグリニド,ミツグリニドの3剤は,いずれもインスリン分泌促進作用が従来のスルホニルウレア(SU)薬に比べて速効かつ短時間であるため,速効性インスリン分泌促進薬として一括される.
●SU薬と同様に膵β細胞のSU受容体(SUR 1)に高親和性に結合し,KATPチャネルの閉鎖を介してインスリンの分泌を促進させるが,その構造にSU基は存在しない.
●臨床的には,食後にみられるインスリン分泌の初期反応の低下を改善し,主に食後の高血糖をよく低下させるので,「食後高血糖改善薬」の一つとして位置づけられる.わが国では,現在のところナテグリニドのみが上市されており,比較的早期の軽症2型糖尿病患者が投薬対象となる.
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