今月の主題 ブレインアタック Brain attack
脳卒中急性期の治療戦略
脳梗塞に対する血行再建術の適応
平島 豊
1
,
桑山 直也
1
,
遠藤 俊郎
1
1富山医科薬科大学医学部脳神経外科
pp.1143-1145
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907547
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●脳虚血急性期の治療で最も重要な点は,傷害が可逆的な段階にとどまっている間(therapeutic time window)に血流を再開することである.
●therapeutic time windowの範囲を超えた血行再建は神経機能の回復が期待できないだけでなく,脳浮腫,出血性梗塞を招く原因となる,
●急性期血行再建術には血管内手術(局所線溶療法,経皮的血管拡張術など)と外科手術(頸動脈内膜切除術,バイパス手術など)があるが,併用されることもある.
●血行再建術の適応決定では残存血液量の評価が重要であるが,diffusion MRIで直接脳の可逆性を判断することが有効な手段となる可能性がある.
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