カラーグラフ 病原微生物を見る・8
レジオネラ
小出 道夫
1
,
斎藤 厚
1
1琉球大学医学部第1内科
pp.649-651
発行日 2000年4月10日
Published Date 2000/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907439
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レジオネラはブドウ糖非発酵性の好気性グラム陰性桿菌であり(図1),自然環境および人工環境に広く分布している.しかしながら,その発見は1976年に米国Philadelphiaにおける重症肺炎の集団発生を契機としてなされ,比較的新しい歴史をもつ病原細菌である1).レジオネラ属にはLegionella PneumoPhilaをはじめとして現在43菌種が記載されている.
臨床検体の塗沫鏡見では,グラム染色では染色されないのでヒメネス染色(Gimenez)を行う.菌体は赤色に染まるが非特異的であるので,レジオネラと断定することはできない(図2).レジオネラは通常の細菌用培地には発育しないので,チャコールを加えたBCYEα培地またはそれに抗菌薬を加えた選択培地で培養する.増殖速度は遅く,少なくともコロニー形成に3日は要する(図3).
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