内科エマージェンシー 私の経験
色白美人の冷や汗には要注意—ただの低血糖ショックではない!!
宍戸 友明
1
1石巻赤十字病院内科
pp.315
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907148
- 有料閲覧
- 文献概要
その患者さんは56歳の女性で,年齢を感じさせない透き通るような白い肌の持ち主であった.ウイルス性髄膜炎もほぼ軽快し,退院のタイミングをはかっていた頃であった.「先生,○○さんが急変です」とナースの叫び声.
朝の回診のときには食事は全量摂取.ちょっと風邪気味ぐらいではあったが….原因も思い当たらぬまま,とにかく大至急駆けつけると,冷や汗をかき,呼びかけでやっと目を開ける程度.BP60/mmHg(触診),HR90/minであった.ショック状態である.みるみる呼吸停止に陥り,型どおりのCPRを始めることとなった.エホチール®,DOAB®,メイロン®と投与.とりあえず血圧は上がるが,意識はない.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.