増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
失神
高木 誠
1
1東京都済生会中央病院内科
pp.135-138
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907076
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ポイント
●失神の多くは血管迷走神経反射や起立性低血圧が原因となる良性の失神である.
●生命予後不良である心原性失神の的確で迅速な診断が重要である.
●失神が疑われる患者では,まず詳細な病歴の聴取,一般内科的ならびに神経学的診察,心電図を行うべきで,これらにより失神の原因の50%が診断できる.
●病歴,診察,心電図により心原性失神が疑われる患者は,入院精査の適応がある.精査の進めかたについては循環器内科ヘコンサルテーションを行う.
●てんかん発作との鑑別が困難な場合や局所神経症候がみられるときは,頭部の画像検査や脳波が必要であり,神経内科へのコンサルテーションを行う.
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