今月の主題 アレルギー疾患の最近の考え方と治療
アレルギー疾患治療薬の進歩
抗アレルギー薬の実際の使い方(内科領域)
高橋 清
1
1国立療養所南岡山病院内科
pp.239-244
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904364
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ポイント
●抗アレルギー薬は,一般にアトピー型・混合型で,軽症・中等症例に適用が認められ,効果発現は緩徐(2週間以上)であるため,気管支拡張薬との併用が必要である.
●近年開発されたAA代謝系作用薬(LT受容体拮抗薬など)は,感染型,重症例にもかなり高い有効性と即効性(1週間以内)が認められる.
●抗ヒスタミン作用薬は,他のアトピー疾患合併症患者にも有用である.
●重篤な副作用が少ないことから,有効例には抗炎症効果維持のために長期投与療法が勧められる.
●病態に合致した抗アレルギー薬を選択するために,炎症局所における主要メディエーター(ヒスタミン,LTs,TXなど)計測法の確立が望まれる.
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