今月の主題 内科臨床における心身医療
疾患・症候をどう診るか
糖尿病
玉井 一
1
1九州大学医学部心療内科
pp.1081-1083
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903682
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ポイント
●当科では患者の心理特性を十分に配慮した3期に分けたアプローチを行っている.
●第一期はお互いの信頼関係を確立する時期であり,患者の行動が血糖のコントロールを乱すものであっても,責められていると感じさせない言葉を使用することが肝要である.そして血糖を乱す行動をとらざる得ない心境に共感することから始めると,その後の作業が比較的容易になる.この一期では患者の行動分析を徹底的に行う.
●第二期は治療の主体を患者に渡す時期であり,患者の自主性を引き出していく.また,この時期にキーパーソンとなる人に治療に加わってもらうことも良好な結果を得ることがある.
●第三期は認知行動療法的アプローチにより対人関係の学習などを強化していく時期である.
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