今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常
酸塩基平衡とその異常
血液ガス分析結果の見方・考え方
吉原 史樹
1
,
木村 玄次郎
1
1国立循環器病センター内科(高血圧腎臓部門)
pp.1919-1921
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902951
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ポイント
●pHは塩基と酸の比によって決定される.いずれか一方の値によって決まるものではない.
●重炭酸緩衝系によって表現すると,pHは代謝性因子を反映する塩基[HCO3]と呼吸性因子を反映する酸Pco2の比によって決定されるため,酸塩基平衡異常の病態を分析するのに有用である.
●酸塩基平衡異常では,pHを正常化するために,呼吸性および代謝性(主として腎)の代償反応が出現する.
●混合性酸塩基平衡異常とは,酸塩基平衡異常を起こす基礎疾患を2種類以上合併する場合である.この病態を正しく理解するためには,酸塩基平衡異常に対する代償反応を定量的に理解する必要がある.
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