今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
貧血への対応
大球性貧血をみた場合
檀 和夫
1
1日本医科大学第3内科
pp.503-505
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902633
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ポイント
●平均赤血球容積(MCV)が101 fl以上の貧血を大球性貧血に分類する.
●大球性貧血で最も多いのはビタミンBl2欠乏あるいは葉酸欠乏による巨赤芽球性貧血であり,悪性貧血,胃全摘後貧血,blind loop syndromeなどの小腸病変および葉酸欠乏症が含まれる.
●骨髄異形成症候群も大球性貧血を呈する例が多く,鑑別を要する.末梢血および骨髄塗抹標本で形態異常の有無を注意深く観察する必要がある.
●そのほか,溶血性貧血,肝疾患,甲状腺機能低下症,再生不良性貧血の一部でも大球性貧血を呈することがある.
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