今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
内分泌・代謝疾患
糖尿病
松岡 健平
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.680-683
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901468
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糖尿病とはインスリン作用不足に基づく高血糖の持続を主徴とする疾患である.糖尿病治療の目的は,急性の代謝失調を回避すること,健常人と同様な社会生活を可能にすること,そして,代謝コントロールを達成し,長期罹病後に生ずる合併症の発症や進展を阻止することである.糖尿病は1985年のWHOの報告書によると,表1のように分類されているが,インスリンの産生・分泌にはじまり受容体と結合し,それ以後に至るインスリン作用システムは,時々刻々と変化するものである.したがって,病型にこだわるより,インスリン欠乏因子とインスリン抵抗因子とに分け,それらがいかに個々の症例の現症に関与しているかを考慮し治療計画を立てる必要がある.
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