増刊号 わかりやすいエコー法の臨床
エコー法の基礎
超音波解剖—腹部(消化器)
田中 幸子
1
1大阪府立成人病センター・消化器内科
pp.48-53
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901122
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
超音波検査においては,いろいろな体表位置からの,また入射角度もさまざまな断層像がリアルタイムの情報としてつぎつぎと得られてくる.これらのおびただしい数の断面像を組み立てて,立体的位置関係を理解することが必要である.
そのためには,各臓器および大血管,その他,診断のポイントとなる管腔などの相互の位置関係(図1)の十分な把握が,検査に従事する前提として必要である.そのうえで,各臓器,各部分について,超音波ビームが十分に対象に到達し,有効に関心領域の情報を得ることのできるような体表位置,入射角度を求めて装置を使いこなしていけばよい.したがって,「一般的な走査法」にこだわることなく,検者は各被検者にあわせて最良の走査法をみつけだしていくべきといえる.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.