特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例
CASE 11 片頭痛—片側性の悪心を伴う拍動性の頭痛を訴える45歳女性
吉田 花圭
1
,
家 研也
1
1川崎市立多摩病院総合診療内科
pp.866-872
発行日 2023年5月10日
Published Date 2023/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228952
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45歳女性
現病歴 20代の頃から月に1回程度の頭痛があり,市販の頭痛薬を頓用して様子をみていた.頭痛は片側性の悪心を伴う拍動性の頭痛で,2日程度で消失していた.頭痛の性状は変わらないが,最近頻度が増え,月に4〜5回程度となった.閃輝暗点を疑うような前兆があり,悪心と光過敏・音過敏を伴っている.頭痛がひどいときは体動困難で仕事を休むこともあり,日常生活に支障を感じている.月経周期との関連はなく,発作時に脱力や麻痺,めまい,耳鳴り,アロディニアなどの症状は伴わない.数日前にかかりつけ医を受診し頭部MRIを施行したが,異常はなかった.ナプロキセン(ナイキサン®)を処方されたが,頭痛頻度や症状の改善が乏しかったため,当院を受診した.
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