連載 主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・10
疾患別リハビリ・運動療法の実際
慢性腎臓病(保存期・透析期)
上月 正博
1,2
1山形県立保健医療大学
2東北大学
pp.1171-1176
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228330
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
わが国の慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者は1,330万人と推計され,国民の8人に1人が罹患する国民病であり,糖尿病患者1,000万人を遥かに凌ぐ.また,腎代替医療としての透析患者数は約34万人に達している.CKD患者では,起立性蛋白尿や運動後の蛋白尿増加などが起こるため安静にすることがこれまで治療の基本だった.しかしCKD患者ではフレイルやサルコペニアの割合がきわめて高く,ADLが低下し,リハビリテーション(以下,リハビリ)や運動療法の必要性が増す.現在では,CKDの治療は「運動制限から運動療法へ」のコペルニクス的転換を果たし,腎臓リハビリとして大きな注目を集めている.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.