特集 膠原病・自己免疫疾患を「見える化」する
扉
安岡 秀剛
1
1藤田医科大学医学部リウマチ・膠原病内科学
pp.2031
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227284
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
まず初めに,今回大変ありがたいことに『medicina』の特集に携わらせていただくことになり,大変感慨深い気持ちになりました.私が内科研修医だった頃,インターネットも現在ほど便利なものではなく,図書館や大学の書店に頻繁に出入りしては成書や雑誌を手当たり次第に目にして情報を探したものだなあ,と.そして書店を訪れるとこの雑誌も手に取り,初めて回る内科各科の知識を整理したり,最新の情報を得たりしていたことを思い出しました.本当に懐かしく思います.そういった意味では,現在ではインターネットから知識を得ることも容易な時代となり,大きな変化が訪れていることを強く感じざるを得ません.
私が専門医を目指し研修医をしていた頃は,リウマチ・膠原病の病態に関して明らかになっていることが現在に比べて圧倒的に少なかったと思います(もちろん勉強不足もあったと思いますが).また患者さんの疾患活動性の評価についても指標が整備されておらず,患者さんがどのような状態にあるのかを理解するのも大変難しかったです.さらに希少疾患ということもあり,治療に関するエビデンスも乏しかったと思います.結果として,指導していただいている先生方から「アート」としてリウマチ・膠原病診療を学ぶことが多かったと感じています.
![](/cover/first?img=mf.1402227284.png)
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.