特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療
総論(入門編)
免役不全患者の腹痛
吉田 常恭
1
,
森川 暢
2
,
北川 泉
3
1京都大学医学部附属病院免疫・膠原病内科
2市立奈良病院総合診療科
3湘南鎌倉総合病院総合内科
pp.1592-1595
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226484
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Question
免疫不全状態の患者が腹痛を訴えたら何に気をつければいいですか?
A.免疫不全状態の程度を把握することが重要である.免疫不全が重篤な場合,特殊な感染症やコモンな感染症の特殊な表現型を想定する必要がある.診察では一般的な腹痛診療と同じく詳細な問診,丁寧な身体診察を行うことが重要である.免疫不全患者であっても虫垂炎や胃腸炎など一般的な腹痛疾患を罹患する.しかし,一部の免疫不全患者では炎症が抑制されるために,腹膜刺激徴候が当てにならない場合があるため注意が必要である.
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