当直医のための救急手技・耳鼻咽喉科系・1
耳痛
岡本 誠
1
Makoto Okamoto
1
1旭中央病院・耳鼻咽喉科
pp.1876-1877
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219274
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耳痛の診断にあたっては理学所見,なかでも外耳道,鼓膜の視診所見が決め手になる.しかし,それは耳鼻科以外の医師にとっては最も困難な手技であろう.特に患者が小児である場合はことさらである.しかも耳痛を訴えて来院する患者の大半は小児であり,多くの場合,詳細な病歴さえ明らかでないことが多い.また,他科領域の診断に際しては,しばしば有力な情報を与えてくれるさまざまな補助診断法もここではあまり役に立たない.したがって,当直医は簡単な病歴や,周辺(耳鏡を用いないで見える範囲)の視診,触診によって診断せざるをえないのが実情であろう.そこで本稿では当直医が診察する機会の多い疾患を中心に,そして他科の医師でも得られる所見による鑑別法,処置の要点などにつき述べる.
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