今月の主題 内科領域における輸液と輸血
輸液剤の正しい使い方
水・電解質摂取不足の維持輸液
杉野 信博
1
,
本田 尚文
2
1東女医大・内科
2日大・第2内科
pp.296-297
発行日 1973年3月10日
Published Date 1973/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204634
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水・電解質不足の場合,主として腎臓の調節作用により生体はその喪失を最小限にくいとめようとする.しかし消化管,肺,皮膚からの不可避的喪失はまぬがれ得ない.現在水・電解質異常を認あないが,適正な経口摂取が困難な症例では,患者の体液—電解質の病態をでき得るかぎり把握し,今後どんな型の体液異常が生ずるかを予測して維持輸液(maintenance therapy)を行なう.しかし1週間以上にわたる場合,輸液のみでカロリー,蛋白質,アミノ酸を充分補給することは困難で,できうる限り鼻腔栄養に切り換えるか,両者を併用すべきである.
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