話題
—局所療法と全身療法—第18回日本化学療法学会総会から(6月5-7日・岡山)
三国 政吉
1
1新潟大眼科
pp.1728
発行日 1970年11月10日
Published Date 1970/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203415
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化学療法の適確な効果を期待するためには投与薬剤の病巣内移行濃度が,局所起炎菌の感受性を上まわることが大切な要素の1つである.全身療法におけるこの問題については,昨年度大阪で開催された第17回化学療法学会総会で関西医大内科大久保滉教授の司会のもとにシンポジウム「化学療法剤の体液中濃度と意義」にて詳細に検討された.今回,岡山で谷奥会長の下に開催された第18回化学療法学会総会においては「局所療法と全身療法」というテーマで,筆者の司会で主として局所療法の面から検討された.
抗生物質は今でも高価であるがその出現の当初には,はなはだしく高価のため,主として経済的の理由から少量で足りる局所療法が愛用された.しかし今日においては,このため局所療法が優先するという考え方は,もはや必要でなく効果第一に考うべき時代にいたっている.
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