洋書紹介
—O. Westphal. H. E. Bock & E. Grundmann編—「Current Problems in Immunology」(Bayer Symposium I. '68)
高月 清
1
1京大内科
pp.1608
発行日 1970年10月10日
Published Date 1970/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203382
- 有料閲覧
- 文献概要
西独免疫学研究の現状
1968年10月西独Cologne近くのGroße Ledderというところで開かれたシンポジウムの記録である.免疫は医学の各分野において問題となる生物学的現象であり,また研究手段としてもますます重視されているが,何人も免疫学のすべてに興味をもつことは実際上はあり得ないのであって本書でも腫瘍免疫と移植免疫の2大トピックはほぼ除外され,immune diseasesが中心になっている.理論篇17,臨床篇16の構成で,参加者はドイツ32,米6,英,スイス,チェコ各1である.
理論篇では補体,抗体産生,リンパ球などの問題がとりあげられており,補体の結合した細胞に対する単球およびリンパ球の破壊作用(Müller Eberhardほか),補体抑制物質PVA-NA(Lauenstein),免疫グロブリンのアミノ酸配列から見た抗体の多様性に関する選択説的な考え方(Hilschmann)などが注目される.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.