今月の主題
腎腫瘍
岸本 孝
1
Kishimoto Takashi
1
1東大医学部泌尿器科教室
pp.860-865
発行日 1969年8月10日
Published Date 1969/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202751
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
われわれが日常遭遇する腎腫瘍の大多数は腎癌であり,しかも本症は臨床症状の発現が比較的遅いので,予後不良のことが多い.他臓器の悪性腫瘍と同様に早期診断,早期根治手術が理想であることはいうまでもないが,実際にはなかなか実行されていない.専門外医師も十分本症を認識し,疑わしい症状,特に原因不明の血尿が認められた場合には,できるだけ早期に専門的検査を受けるようすすめるべきである.それ以外に本症の治癒率を向上させる方法はない.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.