治療のポイント
夏と乳児と水
巷野 悟郎
1
1都立駒込病院小児科
pp.770-771
発行日 1969年7月10日
Published Date 1969/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202724
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"あつい","水が飲みたい"といえない乳児
日本の夏は一般に高温多湿である.東京を例にとると,6月から9月ころまでの平均最高気温は25℃以上で,とくに7,月8月は30℃に達し,平均湿度も80%くらいまでに上昇している.気温が30℃で湿度が80%という環境は,生下時体重の小さい未熟児が裸で収容されてちょうどよい保育器内のそれに匹敵する.
このように気温も湿度も高い気候は,われわれおとなにとっては不快であり,食欲不振や疲れやすいなどの不定愁訴をきたしやすい.しかし多くの場合,おとな自身が食欲にあった食事を選択したり,涼しいところで休養をとるなど,生活にくふうをこらして,自分の健康に気をつけることができる.
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