症例 全身性疾患と肺
膠原病と呼吸器その1
三上 理一郎
1
,
柴田 整一
1
1東大・中尾内科
pp.117-122
発行日 1967年1月10日
Published Date 1967/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201641
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呼吸器それ自体の病気はいろいろと広く知られている。しかし,全身性疾患に目を向けるとき,呼吸器に病変をおよぼしてくる病気も少なくない。それらは従来しばしば看過され,あるいは誤診されることも多かつた。それは狭義の全身性疾患のみならず,呼吸器以外の他臓器の疾患の場合にもいいうることである。また,胸部の病気はX線という診断武器によつて,自覚症状発現前に早期発見されるという大きな利点がある。呼吸器病学の一つの特徴である。
これから,全身性疾患におけるいろいろの胸廓内病変について,症例による解説を始める。そして,このシリーズをとおして,大きな内科学のなかにおける,呼吸器病学の一つの存在意義を求めてみたいと思う。
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