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DIAZEPAM
佐久間 昭
1
1東京医歯大心研薬理
pp.1360
発行日 1964年12月10日
Published Date 1964/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200607
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Diazepamはchlordiazepoxide(Librium,Balance,Contol)に近縁の化合物であり,これよりも強力なminor tranquillizerの1つと考えられる。不安,緊張,激越症状の解消によいとされ,一方,筋緊張性疾患にもよいとされる。分裂病ないし分裂病境界例にも奏功するほか,分娩時の陣痛軽減に応用し奏功した報告もある。
副作用としては,傾眠,めまい,倦怠感,運動失調といつたものが,とくに高用量で目立つている。時には,嘔吐,視力障害,振せん,皮膚発疹,低血圧,頭痛,記銘や発語障害,失禁,便秘などをみるが,一般に軽度であるという。ただし一過性の白血球減少症をみた報告がある。いずれの副作用も用量を加減するか,投与を中止すれば容易にコントロールできるといわれる。Chlordiazepoxideと同様に,過度の抑制や興奮症状を呈する場合も知られる。
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