REVIEW & PREVIEW
睡眠呼吸障害とメタボリック症候群の関係
陳 和夫
1
1京都大学大学院医学研究科 呼吸管理睡眠制御学
pp.1680-1683
発行日 2010年9月10日
Published Date 2010/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104625
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睡眠呼吸障害(sleep disordered breathing)中,閉塞型睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)が最も多くみられます.中等・重症のOSA患者では有意に高血圧,脳卒中,心血管障害が多いことが明らかになっていますが,メタボリック症候群(metabolic syndrome:MetS)の予防・治療も脳心血管障害発症の予防を目標としています.このようにOSAもMetSも予防・治療することによって脳心血管障害の発症を低下させる可能性が考えられます.MetSの診断基準には種々ありますが,基盤としては肥満(特に腹部肥満)があり,高血圧,高血糖,高コレステロール血症,高中性脂肪血症の複数保持が基準となっています.OSAの発症にも肥満が最も大きな要因であり,両病態の脳心血管障害の多発は両病態の関連が注目される元になっています.
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